reporter:: 新妻孔太

PRAY+LIFE ではTSUMUGUプロジェクト主催田仲さんと協力し、いわき市を中心に展開する「田んぼの記憶」という活動を行っています。「田んぼの記憶」は放射能問題を抱えることになった福島とどのように付き合っていくか、また、この地でどう生き、この地で長年に渡り培われてきたものを今後どう紡いでいくのかを模索し、県内外の方々にも考えるきっかけとなるよう働きかけていくプロジェクトです。

その一環で、きっかけづくりと福島の問題を俯瞰の視点から考えることを目的に、地域を越えて対話したいという想いがありました。
今回の会場は日暮里の谷中"貸しはらっぱ音地"。女川からやってきた対話工房さんのペガサス号とコラボレーションしています。みんなでおしゃべりをする時間とゲストを招いてのトークイベントの二部構成です。

午後12 時をすぎ会場に人が集まってきたところでおしゃべりスタート。田中さんとお客様とでおしゃべりです。放射能のことや趣味や仕事のことなど内容はざまざま。話題は福島の問題に限りません。

震災から一年以上が経過し放射能の話をする機会が少なくなってきています。福島県の内外の方々がそれぞれ放射能問題への想いを語る機会は改めて原発問題を考えるきっかけにもなります。Caféに来て下さった方からイベントへのお誘いをいただくなど、対話の場も広がりそうな予感。普段の生活でも気兼ねなく放射能の問題を話せるようになるといいですね。

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14 時30 分からスペシャルトークイベント、テーマは「土地の記憶を遊ぶ」。陸奥賢さん(大阪あそ歩http://www.osaka-asobo.jp/)岸井大輔さん(東京の条件http://tokyocondition.com/)のお二人に土地の記憶をテーマにお話いただきました。ともに全国の地歴に詳しく、コメの栽培についての歴史や原発ができた地理的理由などのお話を中心にお話を聴かせていただきました。

いわきの農家の人々が悩んでいる、お米を食べるかどうか」ではなく「お米を作るかどうか」という視点が新鮮だったというのは岸井さんの談。農家の方が米を作るかどうかは食の問題だけではなく生活維持の問題にも直結します。この悩みの特異なところは作ることは可能ですが、それを食べてもよいのか、売ることが出来るのかどうか、でしょうか。

ある農家でのたけのこご飯の話エピソードを教えてくれました。米は田んぼで作っており、毎年春には、自宅のそばで取れる筍や茸を使ってたけのこご飯を作るそうです。しかし筍や茸は放射性物質を溜め込みやすいもの。何気なく毎年のことと思いたけのこご飯を食べてしまいますが、食べたあとに不安や後悔を感じるそうです。こういった山菜を食べる風習がある地域では古くからの食生活にも放射能の影響があります。

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また、当事者意識についてもお話に出ました。「放射能の問題を考える時には当事者意識を持っていたい」というお話です。語られることが少なくなった原発問題ですが決して福島だけで済む問題ではありません。原発立地地域や電気を使う人すべての日本全体で考えることではないでしょうか。
出張カフェでお話を聞いていただいた方やこのレポートを見てくれた方々が改めて放射能問題を考えてもらえれば幸いです。次回の出張カフェにもぜひご注目を。

(2012.6.18 谷中"貸しはらっぱ音地")

/////関連HP////

「田んぼの記憶」http://tanbonokioku.com/

共催:AAFネットワーク実行委員会 http://www.asahi-artfes.net/aaf-network/
TSUMUGUプロジェクト実行委員会 http://tsumugupjt.exblog.jp/
対話工房http://taiwakobo.jimdo.com/