reporter:: 新妻孔太

出張カフェ第2回。今回はいわき中央公園で行われたパークフェス内で開催しました。"劇団どくんご"さんの公演会場をお借りしました。


今回は「カフェで話そう!ここで生きること、これからのこと 〜3.11から1年4ヶ月 いわきの現状と今後について思うこと〜」をテーマとしました。個々に抱えている不安、言葉にできない感情等など話してみる。という趣旨です。この場で結論づけようという会ではありません。

まず集まった皆さんから疑問・不安・モヤモヤを伺いました。
今回集まってくださった方は避難している方、いわき市の農家の方、仮設住宅で支援活動をしている方、宮城で津波被害に合った方など様々です。
福島県の中と外、両方の視点で意見交換するために集まっていただきました。


皆さんからでてきた意見はたくさんあります。一部を紹介しましょう。
「農業をやっていたがこれから続けて行く事が出来ない。親は農地の景観を守りたいという想いで生産しているが、商売として続けて行くのは難しい。息子には別の仕事をしてほしい。」
「コミュニティの関係性が薄れている。避難所でも積極的にコミュニケーションをとる人とそうでない人が別れている。」
「福島に限らず茨城なども含めて被災地である事を忘れてほしくない。」
「演劇を通じて何か恩返しをしたい。」
「子供達の幸せを考えたい。」
などなど。みなさんの立場の違いで悩みや気になる事は様々です。
思い思いに話していただき後半へつなげて行きました。

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後半は皆さんの意見をもとにさらに話しを掘り下げます。
コミュニティや差別、今後の福島の将来像について話が広がります。

まず、避難先と避難者との関係についてです。
避難先のいわき市では避難者への差別や不満がたまってしまっており、コミュニティとして良い形になっていません。避難者は税をいわき市には納めていないけれども公共サービスは利用せざるを得ないこと、病院やスーパーに人が増えてしまい、元々住んでいる人が住みづらくなってしまっている事など小さなひずみですが、先も見えない中で不満はたまる一方です。

避難者同士のコミュニティの問題もあります。
仮設住宅以外で生活している方(借上住宅など)は互いの連絡先も分からず、避難以前の関係が消えかけています。借上住宅に入ってしまった人ななかなか孤独な状況から抜け出せないません。高齢者が引っ越し先の新しいコミュニティになじむことは難しいです。行政が主導して震災前のコミュニティベースの電話帳を作成するなどの案がありますが、実現されていません。

また、メディアの問題もあります。

一部の人が発言した事がメディアで極端に報道されてしまい、福島全体の動きとして伝わってしまう誤解が生まれています。
(例えば、放射能の影響を恐れ子供を堕胎すること)
意見が極端に伝わるため、福島の人は本音を言うことが難しくなっています。
バランスよく情報発信し、受け手も懐深く受け止めることが必要です。


今回、主に問題となったのは
「コミュニティ」「食」「本音を言える環境」「被災地の将来」だと思います。

そろそろ放射能の問題だけを見つめるだけでなく、将来を考えていく時期に来ているように感じました。
それぞれの現状を共有し理解することも大変重要ですが、いつまでも停滞している訳にはいかないでしょう。次の目標を設定できてこそ力が湧いてくるのだと思います。

大切なのは今ある現状を当たり前にしてしまわないように一歩ずつ前進して行く事だと思います。
どこかに移り住むのもいいでしょう。地域のコミュニティを守る活動をする事もいいと思います。それぞれがふくしまの現状に目を背けず状況を改善して行ければいいと感じました。

今回はこの場で答えを出す事が目的ではありませんでした。
参加した皆様、コラムを見ていただいた皆様に気持ちの変化や進展があれば幸いです。

カフェ実施日:2012年7月8日

/////関連HP////
劇団どくんご http://www.dokungo.com/
TSUMUGUプロジェクト実行委員会 http://tsumugupjt.exblog.jp/
共催:AAFネットワーク実行委員会 http://www.asahi-artfes.net/aaf-network/