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INTERVIEW IN TOKYO vol.1
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田中 孝明 さん [ ヘアサロン「KINGDOM」オーナー ]

彼は自身がオーナーをつとめるKINGDOMのスタッフをつれて福島県双葉町から避難してきた方々のヘアカットなどを定期的に行っている。

双葉から埼玉へ避難してきた方々は約1200人。今は加須市の廃校へ行政機能ごと移転し、近くに住まいを借りて生活する人、そのまま残る人などがいる。

活動に関する事、地震・原発に対する事など話を伺った。

-----------この活動を始めたきっかけは何ですか?

双葉町がふるさとだからだよ。

-----------それでは最初にボランティアを始めたのはいつ頃ですか?

双葉の人がさいたまスーパーアリーナに来たとき、タオル1000、毛布1000、いろいろ持っていったよ。

スパーアリーナから加須市に移ってから今度は髪をきりにいった。5月くらいかな。次は8月。「また来てね」って言われてるよ。

相手も喜んでくれるけどこっちも楽しい。だからお金をかけて、バスを借りて、弁当もってボランティアに行くんだよ。鏡も現地専用に用意したんだ。

-----------お客さんにはどんな方がいるんですか?どんな要望があります?

いろいろいるよ。いっぱい。おばあさんから子供まで250人くらい。それを50人くらいで切る。あっという間。

みんな要望はあまりないけど、お任せでかっこよくなる!

きっと楽しみなんでしょう。

ネイルだとかメイクもやってるからね。眉カットなんかは行列。一回やると自分が変わるのが分かるのよ。プロがやるからね。リップつけるだけでおばあちゃんが喜ぶんだよね。元気になる。

メイクはテラピーだと思うんだよね。医療に入ってくる。病気が治るんだよ。それは連れて行ったスタッフは感じてくれていると思うんだよね。

-----------これからもつづけて行きますか?

そこに避難してる限りはずーっと行こうと思ってる。1度やろうと思ったらやり続ける。気持ちを証明するにはやり続けるしかない。

私はサロンのお客さんにも「ボランティアに行ってきたよ」って話をするんだけど、そのお客さんにもなにかやってもらいたい。みんなで続けていけたらと思うんだよ。

東京に暮らす私たちは何も不自由は無い。そんな人が避難してきた人たちや避難所での生活を目の当たりにしたら自分の生き方、感じ方が変わってくる。

そして、それぞれが思った手助けをすればそれが世界に広がっていくはずなんだ。

-----------前向きな話が多いですが震災や原発事故で後ろ向きになったことはありますか?

ない。まず受け入れる。

津波に流されてしまった人は運命。助かった人も運命。こんな事になったのも運命。生まれる前から決まっていたと思えば受け入れられる。

私は生きていることに喜んでるんだよね。

人間は欲張りだなぁって思う。今日生きている事が幸せはなずなのに、あれもなくなった、これもなくなったって言っている。生きているだけで儲け物なのにね。だからこんな事が起こっちゃう。

大震災があって台風も直撃して、作物が駄目になったり、壊されたり、たくさんの人が亡くなったりしているにも関わらず自分たちは何も変わらない。変えなきゃ行けない。大自然が何か伝えようとしているのに。

-----------最後に、いま東京の人になにが出来るでしょうか?

ボランティアだけをやるだけではなく、自分の経済的、時間的なモノをつかって役に立ちたい気持ちを表してほしい。行動しないといけないと思う。

どうしたら地球とバランスをとった生き方に変えていけるかを考えるときなんだよね。地域や社会のリーダー達が哲学を持って周りの人たちを巻き込んで行く時だよ。